社団法人 情報通信エンジニアリング協会

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事業報告

平成22年度事業報告

平成22年度の我が国の経済状況は、アジア向けを中心とする輸出の増加や経済対策効果による個人消費の持ち直しなど一部に明るい兆しが見られましたが、その後原油などの国際商品市況の上昇や円高の進展、さらには3月11日に発生した東日本大震災により不透明感が増しております。このような経済状況の中、情報通信産業は引き続き経済の牽引役として期待されているところであります。

また、日本の情報通信産業においては、これまでの技術革新や競争政策等の推進により、世界最速で、かつ、最も低廉なブロードバンド環境を実現してきておりますが、世界では、新たなグローバルプレイヤーがコンテンツ・アプリケーションや端末をセットにした垂直統合モデルによって世界的なビジネス展開を図るなど急速な変化が続いております。

こうした中、政府は我が国の持続的成長を支えるべく平成22年5月に「新たな情報通信技術戦略」を発表しました。これを受け「光の道」構想が世の中で大いに関心を集めましたが、総務省は平成22年12月に基本方針を決定し、NTT東西の規制の遵守状況や、料金の低廉化や市場シェアの動向の観点から3年を目途に総括的検証が行われることとなっています。

一方、NTTにおいては、自治体との連携によるデジタルデバイド対策として、数年来  IRU方式等を推進し、光エリアカバー率が95%を超える整備水準となったことに併せて、今後は光を造るから使いこなすへと大きく舵を切り、これまでのハード(光構築)からソフト(サービス&ソリューション提供)へ事業を大きく転換することで、「サービス創造を花開かせる1年」にすることを目指して積極的に取り組んできております。

情報通信エンジニアリング協会は、このような環境変化を真摯に受け止め、来るべきブロードバンド・ユビキタス社会の実現に向けて、社会に貢献できる協会として各種取り組みを強化・充実してきました。また、東日本大震災の発生後、当協会では直ちに災害対策連絡室を設置し、電気通信事業者に全面的に協力し、災害復旧活動への支援や被災者支援に全力を挙げて取り組んでまいりました。

取り組みの一つ目は、FTTH普及に向けて、ビル・マンション内の光配線設備構築・保守・運用及び各種宅内設備と光ネットワークの接続に関わる課題が顕在化に対して、ネットワークから端末まで、一貫して取り組むことが重要になってきています。そのため、メタルや光ケーブルはもとより、同軸ケーブル、電気ケーブル、有線・無線LAN、パソコンや映像設備端末など、いわゆる情報家電装置類等の広範な宅内配線技術力を修得・向上することでお客様要望に柔軟かつ迅速に応えることが出来るように積極的に取り組んできました。

取り組みの二つ目は、当業界は情報通信エンジニアリング技術のプロフェッショナル集団として、今後とも日本の情報通信を支えていく責務がありますが、そのために一番大切なことはお客様や電気通信事業者との信用・信頼関係をこれまで以上に強固なものとするため、コンプライアンスの遵守、安全・品質、情報セキュリティ、CSRに関する取り組みを強化することです。それらを実現するために、「ふたつのSLA」活動をベースとした品質向上の更なる推進に取り組んでいます。一昨年度から "Service Level Agreement(仕事の品質)"と"Skill Level Agreement(施工者の品質)"に取り組み、会員会社及び協会職員が一丸となって努力してまいりました。今年度は活動を宅内系からアクセス系(架空)へ積極的に拡大してきました。

取り組みの三つ目は、今後の情報通信産業の発展に貢献するためには、日進月歩で進む技術革新に対して、当協会では今年度から工事の基本となる設計力の向上の施策の実施や、これまで以上に幅広な研修体系を確立し、プロフェッショナルとしての「IT技術者」の育成に向けてなお一層の取り組みを強化しました。また昨年、神奈川県で「技能五輪全国大会」が開催され、当協会の会員会社の社員が金メダルに輝き、今年の秋にロンドンで開催される「技能五輪国際大会」でも「情報通信ネットワーク施工」に参加することとなりました。

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