社団法人 情報通信エンジニアリング協会

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事業計画

平成23年度事業計画

昨年、情報通信分野では「光の道」構想が業界や国民の間で大いに関心を集めましたが、平成22年12月14日に総務省から基本方針が発表されました。基本方針では、NTT東西の規制の遵守状況や、料金の低廉化や市場シェア等の動向、「光の道」構想に対する取り組み状況等の観点から3年を目途に総括的検証を行うことが謳われています。

このような状況下においてNTT東西では、昨年11月に「PSTNのマイグレーションに関する概括的展望」を公表し、また新年早々には平成23年度以降の接続料について総務省に認可申請を行いました。この他に、国のいわゆるデジタル・デバイド対策として、IRU方式等により全国的規模で地域イントラネットの整備がなされた結果、光エリアカバー率が95%を超える整備水準に達する一方、移動体分野でも12月24日にNTTドコモによるLTE(Super3Gの名称)のサービスが開始されました。

各種業界では、SaaS,クラウドコンピューティング等の導入が促進され、スマートフォン、タブレットPCが多様多彩な利用可能性を秘めたポータブル端末として急速に拡大してきたことで、新たなビジネスモデルの創出や医療・教育・行政分野においてユビキタスサービスの導入が加速され、いよいよICT社会の到来が現実のものとなりつつあります。

しかしながら、平成23年3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」により、日本社会の発展に大きな暗雲が立ちこめることになりました。「東北地方太平洋沖地震」は過去最大のM9.0の規模を有し、東日本各地に未曾有の大被害を与えました。社会インフラのひとつである電気通信設備も例外ではなく、被害状況が把握出来ないほどの事態に陥っています。

このような時代背景において、当協会と協会会員各社はブロードバンド・ユビキタスネットワーク構築におけるエンジニアリングのプロ集団として日本の情報通信基盤の復旧と整備等に貢献できるよう、全力を挙げて各種取り組みを強化・充実してまいります。

取り組みの一つめは、「東北地方太平洋沖地震」で甚大な被害を受けた電気通信設備の復旧です。

当協会は電気通信事業者に全面的に協力して、被災者の安否確認や救助活動に不可欠な電気通信設備の応急復旧、社会生活や経済復興に不可欠な情報通信インフラの一刻も早い本格復旧に向けて、協会と会員会社が一丸となって取り組みます。

具体的には、「阪神・淡路大震災」の経験を活かし、全国規模での支援体制を確立して電気通信事業者と密接な連携を図るとともに、技術者、復旧用資材、工事用器具等の確実な確保に取り組みます。また、復旧活動にあたっては、非常に厳しい被災地の作業環境等に鑑み、作業員の健康に十分に配意すると共に、安全作業に徹した取り組みを行うこととしています。そして、当協会並びに会員各社は、これまで日本の電気通信設備を構築してきた自負と責任感を胸に、技術力、展開力を遺憾なく発揮し、日本社会の復興に貢献していきます。

取り組みの二つめは、施工の安全確保と工事品質向上の取り組みです。

当協会会員各社は情報通信エンジニアリング技術のプロフェッショナル集団として日本の情報通信を支えていく責務と自負のもと、お客様との信用・信頼関係のベースとなる安全確保、高い工事品質、効率性、迅速性、コンプライアンス遵守のさらなる向上をめざし鋭意取り組んできました。一昨年から積極的に取組んできました「ふたつのSLA」、すなわち"Service Level Agreement(仕事の品質)"と"Skill Level Agreement(技術者の質)"の施策は会員会社内に順調に浸透してきていますが、今年は特に、"Skill Level Agreement"の領域を宅内系からアクセス系に拡大して、取り組みの強化を図ります。お客様から信用・信頼される工事を実施するためには当然の取り組みではありますが、依然として工事中の事故等は皆無にはなっていません。今年も協会をあげて事故撲滅に向けて不断の努力を積み重ねていきます。

また、中災防に事務局をおく産業安全運動実行委員会が提唱している「産業安全運動100年記念事業」にも、協会として積極的に取り組み、安全衛生活動の更なる推進を図ることとにしています。さらには、これまでの事故事例を参考に研修センタにおいて安全の体感研修を実施する等、人身事故の撲滅に積極的に取り組むことにしています。

取り組みの三つめは、光普及と技術者育成です。FTTH普及に向けて、ビル・マンション内の光配線設備構築の課題及び各種宅内設備とネットワークの接続に関わる課題解決への取り組みとして、昨年7月に協会としてマンション棟内の「統合光配線設備構築のポイント」を作成し、会員会社や関係団体に配布し、その普及に積極的に取組んできました。今年も、その取組みを継続強化していくことにしています。具体的にはビル設計会社、ビルオーナ、マンション管理組合等に対して技術的なアドバイスを行う公開講座、公開研修等の実施を計画し取り組むことにしています。

また、日進月歩で進む技術革新に対して、当協会ではこれまで以上に幅広な研修体系を確立し、情報通信産業界のエンジニアリングのデファクト的な技術資格を創設する試みを継続していくと同時に、世界に通用する「IT技術者」の育成に向けてなお一層の取り組みを強化します。そのためには、関東、近畿研修センタ等の研修機能の一元化を図り、研修内容の充実・強化を図ることにしています。

今年は、ロンドンにおいて「技能五輪国際大会」が開催されますが、「情報ネットワーク施工部門」において当協会の会員会社の社員が日本代表として参加します。過去3大会において連続優勝を果たしていることから、今回も大いに期待しているところであり、このように世界の光施工技術者の先駆者的な役割を果たすことで日本の光施工技術力の高さを世界にアピールして参ります。

取り組みの最後は.協会運営の見直しです。2008年12月の法令改正により、公益法人は5年以内に新たな一般法人か公益法人への移行を義務付けられました。当協会はこれまで種々議論を重ねてきましたが、一般法人への移行が妥当との結論に達しました。本年は移行に向けての準備を本格的に開始致しますが、あわせて当協会の種々、諸々の体制・仕組みの整備や変更も図ることにより円滑な移行に取り組むことにしています。

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